概要

筋力トレーニング初心者(トレーニングを開始してから3ヵ月未満の方)を対象にしたトレーニングメニューの組み方を以下に記載します。
トレーニングジム未経験者で、運動経験が乏しいあるいは運動からしばらく遠ざかっていた方が対象の軽めなメニューです。

トレーニングの順番

一般的なトレーニングの順番は以下の通りです。
[1]ウォームアップ→[2]軽めのストレッチ→[3]筋トレ→[4]有酸素運動→[5]ストレッチ

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[1]ウォームアップ
5~10分程度の軽めの有酸素運動を行います。
軽く汗ばむ程度が目安です。
徒歩や自転車で体育館に来られる方で汗ばむ季節は省いても構いません。
[2]軽めのストレッチ
全身の筋肉の動きを確認する為に軽めのストレッチを行います。
この時点で筋肉に違和感を感じた場合は、その部位の筋トレは行わないでください。
ストレッチをやり過ぎると後に行う筋トレの効果が落ちるので、軽めで構いません。
[3]筋トレ
後で説明
[4]有酸素運動
お好みのマシンを使って有酸素運動を行います。
負荷を高くして心拍数を上げた方が酸素摂取量が上がり消費カロリーが大きくなりますが、無理をすると故障のリスクも高くなります。
最初の内は、隣の人と会話が出来る程度の軽い負荷がお勧めです。
5分程度の短い時間でも効果はありますが、時間を伸ばした方が消費カロリーが増えて減量効果が上がります。
[5]ストレッチ
マットを利用してストレッチを行い、疲弊した筋肉をほぐします。

筋力トレーニングの頻度と鍛える筋肉

●筋力トレーニングの頻度は、週に2回程度(有酸素運動は制限無し)
●以下の6部位の筋肉を鍛えるマシンを1種目選択
 太もも前面/太もも裏面/腰/腹/背中/胸

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●筋力トレーニングを行った後の回復期間は中2日(72時間)程度が目安となります。
 よって、筋トレ当初は週に2回が目安となります(有酸素運動は制限無し)。
 筋肉の張りや疲労感が中1日(48時間)で取れる場合は、週に3回でも問題ありません。
●筋トレ当初は、以下の6部位を鍛えるマシンを1種目選択します。
 対象になるマシンが複数ある場合は定期的に変更して、筋肉への刺激に変化を付けた方が停滞感を減らせます。

[太もも前面(大腿四頭筋)]
歩く際に重要な筋肉です。また、膝の保護にも重要な筋肉です。
対象になるマシン:レッグエクステンション/レッグプレス
[太もも裏面(ハムストリングス)]
日常生活で意識する事が少ない筋肉ですが、太もも前面(主動作筋)の拮抗筋になります。
筋肉のバランスを取る為に、太もも前面とセットで行います。
対象になるマシン:レッグカール
[腰(脊柱起立筋)]
荷物の上げ下げの際に重要な筋肉です。腰の保護に重要な筋肉です。
対象になるマシン:バックエクステンション
[腹(腹直筋)]
腰(主動作筋)に対する拮抗筋なので、筋肉のバランスを取る為に腰とセットで行います。
対象になるマシン:クランチ
[背中(広背筋)]
引っ張る際に使う筋肉です。
背骨周辺に位置するので、姿勢を維持する効果もあります。
対象になるマシン:ラットプルダウン/プルダウン/ロウリアデルト
[胸(大胸筋)]
背中に対する拮抗筋なので、筋肉のバランスを取る為に背中とセットで行います。
対象になるマシン:チェストプレス/フライ
(ポイント)
●各部位の筋トレ(主動作筋)を行った後は反対側の筋肉(拮抗筋の)もトレーニングを行ってください。
 例えばレッグプレスを行って太腿前面(大腿四頭筋)に刺激を加えた後は、レッグカールを行って太腿裏側(ハムストリングス)に刺激を加えます。
 バックエクステンションを行って腰部(脊柱起立筋)に刺激を加えた後は、クランチを行って腹部(直腹筋)に刺激を加えます。

筋力トレーニングのセットと回数

●筋トレ当初は、ウォームアップセット1回とメインセット2回が目安になります(休憩込みで約5分間)。
●6部位の筋肉に対して行うと約30分間程度です。

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●以下の順番で行います。

ウォームアップセット

インターバル(1分間休憩)

メインセット

インターバル(1分間休憩)

メインセット

[ウォームアップセット]
最初の1セット目は30回の回数を行える程度の軽い重量で10回程度行います。
この時点で筋肉に違和感を感じた場合は、その部位の筋トレを中止してください。
違和感を無視して次へ進むと、筋肉を傷めるリスクが高くなります。
筋肉に違和感を感じなかった場合はメインセットを行います。
[インターバル]
インターバル(休憩)時間の目安は1分です。
[メインセット]
15回程度で限界を迎える重量で、限界までの回数を行います。
限界までの回数を行うのがポイントです。
10回以上出来て20回は出来ない重量が、15回限界の目安です。
筋力が向上して20回以上出来るようになったら、重量を上げてください。
なお、ウォームアップセットと同様に筋肉に違和感を感じた場合は中止してください。
(ポイント)
●トレーニング時間に余裕がある場合は、メインセットの回数を増やすとトレーニング効果が上がります。

筋力トレーニングのポイント

●息を止めないで。
●可動域を広く、反動は使わない。
●プレートをガチャガチャしない。
●プレートを戻す時は、ゆっくりと。

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●力を入れる時に息を吐き力を抜く時に息を吸うのが基本ですが、逆でも構いません。
 但し、息を止めないでください(血圧が上がって危険なので)。
●可動域を広くすると、筋肉の伸び縮み幅が大きくなりトレーニング効果が高くなります。
 重量を重くするより可動域を重視してください。
 また反動を使うと筋肉に過大な負荷がかかりやすいので、避けてください。
●トレ中にプレートがガチャガチャと接触しないように設定してください。
 プレートが接触すると負荷が抜けてトレーニング効果が低くなります。
●プレートを持ち上げる時は筋肉が縮まり、プレートを戻す時は筋肉が伸びます。
 筋肉が伸びる時に力を抜き過ぎるとトレーニング効果が落ちるので、ゆっくりとプレートを戻すようにしてください。

筋力トレーニング中級者からのメニュー

トレーニングを開始してから3ヵ月以上経過した方はそろそろ停滞期を迎える頃なので、メニューを見直す必要があります。

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一般的に同じメニューを3ヵ月続けると筋肉への刺激が減少して筋力の伸びを感じられなくなる時期(停滞期)を迎えます。
この時期からは中級者のメニューになるのでメニューを見直して、筋肉への刺激を変える必要があります。
一般的な手法を以下に記載します。
●重量を重くして、15回で限界を迎える回数から10回で限界を迎える回数に変更する。
●メインセットの回数を増やす。
●筋肉への対象になるマシンが複数ある場合は、マシンの種類を変える。
●マシンの代わりに、ダンベル等を使ったフリーウェイトメニューに変更する。
●背中上部(僧帽筋)や肩あるいは他の筋肉(腕・ふくらはぎ等)もメニューに追加する。


上記以外にも頻度を週2回から週3回に変更する手法もありますが、週4回だと回復期間を十分に取れなくなるので分割(上半身と下半身や、胸・背中・脚等で分割)がお勧めです。
停滞期打破の手法は多々あるので、色々と試してみて自分に合った手法を見つけてください・